本ページでは、SAP S/4HANAに接続するための設定(接続情報)について説明します。
転送に関する設定については、転送元 - SAP S/4HANA ODataを参照ください。
概要
SAP S/4HANA ODataコネクタは、SAP NetWeaver Gatewayが提供するODataサービス経由でSAPデータを取得・連携します。OData V2およびOData V4の両プロトコルに対応しており、転送設定でバージョンを選択できます。
OData(Open Data Protocol)は、HTTP上でJSON/XMLをやり取りできるRESTベースの標準APIです。
エンティティ構造はABAP(Advanced Business Application Programming)で定義され、必要に応じてカスタムODataサービスも開発できます。
詳細情報
対応バージョン
- SAP S/4HANA Private Edition
- SAP S/4HANA Public Edition
2025年5月現在、SAP S/4HANA On-Premiseには対応していませんが、対応を検討しています。
対応プロトコル
- OData V2
- OData V4
認証方式
- Basic認証(テクニカルユーザーの利用を推奨)
- APIキー認証(Sandbox環境による接続のみ検証済)
利用上の注意・制約
- SAP NetWeaver スタックのバージョンは 7.40 SP02 以降である必要があります。
設定項目
| 項目名 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|
| ホスト名 | ✓ | アプリケーションサーバ/Web Dispatcher の FQDN もしくは IP とポートを入力します。 (例: https://example.com:44300)確認方法について、詳しくはSAP Help Portal - HTTP(S) Settings in ICMを参照ください。 |
| クライアント番号 | - | ABAPシステム内で論理インスタンスを区別するための3桁の番号です。 通常、以下の値を入力します。
|
| 認証方式 | ✓ | 認証方式を選択します。 BASIC認証とAPIキー認証から選択できます。 |
| ユーザー名 | ✓ | BASIC認証のときに入力します。 後述の3. テクニカルユーザーを作成するを参照ください。 |
| パスワード | ✓ | BASIC認証のときに入力します。 後述の3. テクニカルユーザーを作成するを参照ください。 |
| APIキー | ✓ | APIキー認証のときに入力します。 |
SAP S/4HANA 側で必要な作業
1. ODataサービスを有効化する
事前にODataサービスを有効化する必要があります。
詳しい手順は、SAP Help Portal - How to Enable OData Services in SAP S/4HANAを参照ください。
2. ロールを作成する
後述のテクニカルユーザーの作成時に、ユーザーに渡す連携用ロールを作成します。
連携用ロールは SAP GUIのトランザクション PFCG で作成します。
- Role に
TROCCO_ACCESSなど任意の名前を入力し、Single Role で作成します。 - Authorizations > Change Authorization Dataをクリックし、S_SERVICEを手動で追加します。
- SRV_NAMEに
*(全サービス)または利用するサービス名を入力します。 - プロファイルを生成し、ステータスが緑になることを確認して保存します。
3. テクニカルユーザーを作成する
Private Cloud Editionの場合
ユーザーは、SAP GUIのトランザクション SU01 で作成します。
- User に任意のユーザー ID を入力し、Createをクリックします。
- User Type に System または Communication を選択します。
- Password を設定します。なお、有効期限は設定しないことを推奨します。
- Roles タブで ロールを作成するで作成したロールを割り当て、保存します。
Public Cloud Editionの場合
Enterprise Resource Planning Blogs by SAPを参照ください。
4. 動作を確認する
作成したユーザーがSAP S/4HANAに接続できるかを確認できます。お使いのWebブラウザで対応するメタデータURLにアクセスし、HTTP 200 OKとメタデータ(XMLまたはJSON)が返ることを確認します。
OData V2 の場合
<host>/sap/opu/odata/sap/<SERVICE_NAME>$metadata にアクセスします。
OData V4 の場合
<host>/sap/opu/odata4/<SERVICE_GROUP>/<REPOSITORY>/sap/<SERVICE_ID>/<VERSION>/$metadata にアクセスします。
なお、エラーレスポンスが返ってきた場合の原因と確認ポイントは以下のとおりです。
| 症状 | 代表的な原因 | 確認ポイント |
|---|---|---|
401 Unauthorized |
認証失敗 | ユーザータイプ・パスワード有効期限を確認してください。 |
403 Forbidden |
権限不足 | S_SERVICEロールのSRV_NAMEに対象サービスが含まれるかを確認してください。 |
404 Not Found |
サービス未登録または System Aliasの相違 | OData V2の場合は /IWFND/MAINT_SERVICE、OData V4の場合は /IWFND/V4_ADMIN で登録状況を確認してください。 |